旧ブログ 孔版印刷(有)大石孔版のブログ: 製版

2015年1月16日金曜日

製版
































なんじゃこの写真と思われる方もいるかもしれません。
シルク印刷に携わったことがある方ならご存知だと思いますが、上の写真は
版を製作しているところです。小さいサイズで30㎝×30㎝サイズです。

左右上下から紗(黄色テトロン)を引っぱります。
黒い紐が見えるかと思いますがコンプレッサーをつかって圧力をかけて強く引っ張ることが可能です。

たるんでいると印刷はうまく行きません。強く張り過ぎても印刷しにくかったり
ちょっとの衝撃で破れたりします。

今回は黄色でしたが、白いテトロンもあり、さらに布の目の細かさを選定して版を作ります。
70メッシュ、80メッシュ、、、、、と続き300メッシュくらいまで当社では扱います。

印刷物によって使い分けます。70が目が荒く300が細かいです。

版もそうですが、インクもたくさん種類があり、印刷物によって使い分けます。


この後紗と枠を接着させている糊が乾燥するのを待って次の段階へと進むのです。



上 枠と紗を張った版
左が黄色、右が白 印刷用途によって白か黄色か、さらにはメッシュの目の濃度をきめます。















大きいサイズもあります。

町で見かけるような看板用の版などは自分の身長の倍以上もの大きさがあります。
インクジェットのプリンターの普及によって大きいサイズの版の使用は当社では
減りました。一点ものの看板、色数を多く使ったものだと、シルク印刷は色数の分だけ版を用意する必要があります。インクジェットプリンターだと一回の出力で完成してしまうのです。
その分プリント代も安く済みます。

家庭用のプリンターの大きいバージョンだと思っていただければ想像しやすいかもしれません。

色数が少なくて枚数が多いものはシルク印刷だと、早くプリントできますし、枚数が増えるほど一枚当たりの印刷単価も下がります。また特殊な素材(ステンレス版、アルミ板等)にも直接印刷できてインクの発色もいいです。

専門の方ならシルク印刷、インクジェット使い分けている思いますが、一般の方で詳しいことよくわからないという方でも問い合わせいただければお答えします。



印刷できる状態の完成した版です。

白い部分を通してインクが刷り込まれます。
二つ版があるのですが、左右でデザインの線数、版のメッシュの濃度が違います。

ちょっと試したいことがあっていろいろなパターンでプリントして、どんな結果になるのか
確認するのが最近のちょっとした楽しみです。
































模様の部分右上を拡大した画像ですが、細かく点になっている部分にはインクがすりこまれないです。
白い部分が印刷されます。


ようやくここから版を印刷台にセットして、インクを用意して印刷というながれになります。

塗膜は手作業で行っているためどうしても端っこの部分等ムラになっていたり見ためがよくない場合がありますが、印刷は問題なくできるように製作しています。
そういうの気にならない方で版だけ作ってほしい!などの場合もお問い合わせください。